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2010年4月

霊と対面!?

京都の北の方にある寺の春は街より遅い。

京都のしだれ桜が見ごろになったと聞いてからしばらくして、お寺の桜の花が満開になった。

圭くんがお寺から卒業したのは、そんな春の日だった。

親と一緒に最後の挨拶に圭くんが来た。

親の隣にいる圭くんは、もう「お寺を出たくない」と悔しそうな顔をした彼ではなかった。

素直な笑顔が、彼を幼く見せた。

背中を見送ると、桜の花びらが風にあおられて舞う。

風景が一瞬で桜色に染まるほど・・・

桜の花びらが、「風」の姿を見せたようで、メイはそのほんの“一瞬”に心打たれた。

心打たれて、その時間がものすごく長く、スローモーションで流れていくように感じていた。

桜の美しさってこの散る“とき”なのか。

満開の桜が好きだったメイは、自分の変化にフフっと笑った。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

お寺の門を出て、

山内の街灯がない道を歩くいつもの帰り道、

総門の陰に、

ふらっと細長い人の形のような黒い影が揺れた。

(で、で、でたー)

お寺ということもあり、

いつかこの日が来るのではないかと思っていたが、、、

ついに幽霊と対面か?

メイは霊感がないようで、今までの対面経験はゼロ。

恐怖というか驚怖(きょうふ)で固まるメイの方に

その黒い影が、、、

すーっと近づいてくる。

ぜ・絶対絶命

身体が動かない。。。

・・・

「メイさん」

ゆ、幽霊が話した!?

しかも、メイの名前を知っている・・・

(つづく)

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